京都北部経済新聞

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北陸新幹線を京都府北部へ 舞鶴市長「実現のため、できることはすべてやる」

産経新聞(6月19日付)

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北陸新幹線を京都府北部へ 舞鶴市長「実現のため、できることはすべてやる」

北陸新幹線の敦賀(福井県)−大阪間の延伸ルートを巡る動きが活発化している。与党検討委員会が今年4月の中間報告で、敦賀−京都間について「京都府北部経由ルート」「小浜・京都ルート」「米原ルート」の3案に絞り込み、国交省に建設費や経済効果などの試算を秋までに終えるよう求めた。年内には最終案を決める方針だ。京都府北部ルートの実現を求める京都府舞鶴市の多々見良三市長(65)は産経新聞の単独インタビューに応じ、「できることはすべてやる」と強い決意を示した。

−多々見市長は府北部ルート誘致促進同盟会の会長として、中央での要望活動を積極的に推進している。最近では山陰新幹線との協力も進んでいるようだ

「6月8日に山陰縦貫・超高速鉄道整備推進市町村会議の深澤義彦・鳥取市長とともに、要望決議を山陰新幹線を実現する国会議員の会会長の石破茂・地方創生相に手渡してきた。石破さんも『日本海側に新幹線がないのはおかしい。今がチャンス』として、山陰新幹線につながる府北部ルートへの応援を約束してくれた」

−いわゆる「日本海側国土軸」の形成が目的だと思うが、なぜそれほど必要なのか?

「東日本大震災後、国土全体の強靱性を確保するには、日本海側と太平洋側の連携を図る必要があると再認識された。日本海側の機能を強化することが急務といわれている。また、この地域は東アジア諸国との交流拠点としての大きな可能性を持っている。さらに、南海トラフ巨大地震などで太平洋側が甚大な被害を受けた時のリダンダンシー(代替機能)確保の観点からも日本海側国土軸の形成は重要だ」

−その中でも京都府北部は特に重要?

 「まず、交通網の結節点としての役割がある。将来の山陰新幹線の整備を考えると、JR西日本が主張する『小浜・京都』ルートでは無駄が多い。しかしそれ以上に、この地域は全国的にみてもたいへん重要な場所だと、私は考えている」

−それはどういう意味で?

 「1つは経済的な貢献。府北部地域は年間6,000億円規模の製造品出荷額を誇り、日本海側有数の生産基盤を持つ。また、舞鶴港という海の玄関口もある。国が進めるインバウンド政策の『広域観光の拠点』としての可能性も高い。さらに重要なのが定量的に計算できない要素。国の防衛に欠かせない陸・海・空の自衛隊基地が集まり、海の安全の拠点となる第8管区海上保安本部、エネルギー供給拠点の火力・原子力発電も数多く立地している」

−そうした重要性は、中央ではなかなか理解されていないのでは?

 「我々の努力不足という面はあったと思うが、いかんせん舞鶴は東京から遠い。情報量という面で圧倒的に不利だったと思う。だから今、さまざまな面でのアピールを試みている」

−新幹線が通ることはは、府北部地域の発展に大きい役割を果たす?

 「日本海側と太平洋側の経済格差は、新幹線など社会基盤整備の遅れに負うところが大きい。しかし、ただレールができるだけではだめ。やはり駅ができないと」

−舞鶴市長としては、やはり舞鶴に駅を作りたいのでは?

 「府北部5市2町が協力して誘致活動をしているので、少なくとも府北部には必ず駅を作ってもらいたい。ただ、海軍鎮守府ができて以来、舞鶴が日本の発展に果たし続けてきた役割を考えると、舞鶴に新幹線の駅を作り、この街がこれ以上衰退していくのを防ぎたいという思いは当然ある」

−市長は石川県の出身で、大学も金沢。舞鶴共済病院の院長として舞鶴に来て市長に転身したわけなので、いわゆる“郷土愛”とは違うと思うが

 「医者はなんでも物事を広く客観的に見る癖がある。日本全体の中での舞鶴の位置付けや、自分が今その責任者になっているという状況を考えると、新幹線の誘致に全力を尽くすしかないと思った。当然、地元の人たちの郷土への思いも大切にするが」

−ただ、その割りには地元の盛り上がりが今ひとつという声も聞こえる

 「私自身、与党検討委員会から昨年「舞鶴ルート」の名前が出てくるまでは、それほど現実的なこととは考えていなかった。市民は少し驚いているのだろう。引揚記念館のユネスコ世界記憶遺産登録の時もそうだったが、いったん盛り上がればすごい力になると思う」

−もちろん、市民の中にも新幹線延伸に反対する声はある。「地元負担」と「在来線の利便性確保」が大きな課題になると思うが

「地元負担に関しては、まだどれほどの額になるかはっきりしていないが、舞鶴市に負担は可能だと思う。もちろん経済効果などプラスの面も考えられる。在来線の利便性については、高速道路など道路網の充実によりカバーできる。近隣の都市には路線バスなどを効率的に利用してもらう。その代わり京都や大阪へは飛躍的に早く行けるようになる。いずれにしても、新幹線の駅ができることの将来的なメリットを考えると、そうした負担は十分に耐えうるものだと考えている」

 −もう1つ、府北部5市2町が必ずしも1枚岩ではないという指摘もあるが

 「全市町が同盟会に入り、協力して誘致活動を進めている。反対している市町は1つもない。確かに自治体によって優先順位の違いはあるが、府北部に新幹線ができることのメリットは共通だ」

−現時点の手応えは

 「私の中にはどうしても、この地域の重要性が中央に伝わっていないという歯がゆさがある。それを理解した上で、他のルートが選ばれるのなら仕方ないが…。幸い山陰新幹線の地元には、安倍晋三首相をはじめ有力な政治家がたくさんいるので、そうした人たちの協力も得ながらアピールを続けたい。私たちの思いが届けば、延伸ルートに選ばれると確信を持っている。もうあまり時間もないので、後の世代の人に『あの時の舞鶴市長は何やっとったんだ』と言われないよう、出来ることはすべてやりきりたい
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舞鶴市長の力強い言葉が心強いですね。北陸新幹線京都府北部ルート(舞鶴ルート)は関西経済にとって最も経済効果が高く、国際貿易都市として発展する舞鶴市や、北近畿地方の製造拠点の綾部市と、国際観光都市の京都市を結ぶ新たな国土軸を構築するのは最適な建設ルートです。

また将来的に山陰新幹線建設を考慮すると、一部インフラを共用できるなどメリットも多く、他のルート案(小浜京都ルート・米原ルート)と比べ、その優位性は特筆に値します。ただ最も新しい建設案であり知名度や基礎研究が進んでいない課題もあり、今後、国交省の試算が出るまでの間、その優位性を他の府県へ説明するなど積極的な施策を行ってほしいと思います。

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